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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

#連歌デモ1721~1754

※全行程はHP(http://reliance.blog.eonet.jp/default/shikukan.html)にて御覧いただけます。

1721空見上げ原発反対の声あげれば歴史の試練に勝てる気がする

1722芽生え萌ゆる草茎に似て若きらはデモ列の中をはずみ耀く

1723原発をゼロにしてから死にましょう我ら大人の後始末

1724夕暮れの関電前の書道展文は人なり書は声となり

1725温かなきみの体液と混じりし夜の刹那に こころに蠢(うごめ)く核の傷痕

1726きみのその憂いをともに抱きしめて闇夜に交わす未来への夢(1725へ返歌)

1727悪魔になりし医師が診たいものは蝶の羽もがれし子らの傷痕の数だけか

1728悪魔にはあらずひとなりひととして 考え感じる能力手放す(1727へ返歌)

1729被曝させ核のゴミ生む原発の忌まわしき火は不幸の迎え火

1730笑うならどうぞご勝手に子を伴いて北へ南へと逃げるわたくしを 幼きいのち預かれし者の性(さが)なりて

1731会食の大臣らにも聞こえしか日暮れてもなお「再稼働反対!」(注:野田、安住、小宮山、公邸にて会食なう)

1732「内向き」を利用したいかファシストたちよ突き抜けいくぞ「脱原発

1733嬰児のしっかと握る手の中に我ら与えり核という罪  

1734嬰児のみえぬまなざし和らげど問う今の出会いを非力の吾れは(1732へ返歌。この七月に孫が誕生。でもまだ対面していないです…)

1735嬰児は全て知りおり感じおり 泣くというのは変換自在 嬰児の眼は深しその先の 未来をしばし預かりし君(1724へ返歌。それはおめでとうございます。暑い中ママさん大変ですね)

1736声高に密やかに眠る子どもを起こさぬように 果てしなく続くこの闘いをもう少しこの手で進めて行こう。 空は空で海は海で大地は大地でひとはひとでありたい。(1724へ返歌)

1737抱きしめた小さきいのちに愛の深さと重さの意味を思い知りて 未来から預かりし夢の意味を問う(1724へ返歌)

1738明日ありと思う心の再稼動夜半に地震の起こらぬものかは(注:「明日ありと 思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは」(親鸞聖人が詠んだと伝わるうた))

1739わたくしの心と体のなかにある傷は被曝という名を持つ国の犯罪

1740大切なことひとつも言わず国家の対立深めしテレビという箱

1741哀しみや我が物顔で破壊して死して土にか還らざらんか/苦しみや想い晴れずや死の灰に未来はあるか託す未来は/死ぬことの意味意義あるか放射能有り得ぬだけを定められしに/美しき夏の青空入道雲誰しも想いとわに夢見て

1742去年今年夏を汚せし者共を隠蔽(かく)さんがため「領土!」煽るや

1743山河さえ失わんとする去年今年愛国叫ぶ亡国の徒ら

1744民が大事命が大事子らはなお等閑にして「愛国」はありや

1745カミソリでモノクロの股切り刻む被爆者のごと国切り刻む奴 

1746金のためもちろん地位もほしいから道徳捨てて危を危と認めず 

1747降り注ぐは光ばかりと想いたし子らの溢れる夏の列車よ(1616「八月の列車に子供溢れけり光そのほか降り注ぐなか」へ返歌)

1748八月の電車が運ぶ哀しみも喜びもまた次の世代へ 

1749孫要らぬ子ども要らぬと言いきかす核拡散の時代悲しく

1750敷島の大和の国に四季ありて色は移りぬ紫陽花撫子

1751鬱む躁るあなたのソウル海る北む大地るわたし声るもろとも(0001「君の“声”聴きしとき君は海を越え北の大地で時に鬱む」に返歌)

1752睦み笑みふと海風[うみかざ]み吐息り百四十字の声に和み(1751へ返歌)

1753きみと契りし時にいのちの意味をなぞらむ体に孕む核の傷とともに

1754生命の苗床も着く細胞もわからぬ影がありやなしやと(1753へ返歌)