1367その時刻朝を信じて顔あげた人を殺した悪魔の光(注:ヒロシマ・8/6に)
1368足元にあると知りおり原爆に焼かれしひとの声共に上ぐ
1370広島のデモをなじるひとびとよ泣き寝入りこそ彼は望めり
1371その刻に蝉時雨のみ許されて人は抉られよ罪深さより深く
1372かの火より選び取りし埋み火は平和の火ならぬ戦いの火
1373ヒロシマとカタカナで書くあの日から核兵器こそ凍らせるため
1374人去りし原発の村の神は悲し笛や太鼓の夏祭りも消え
1375古代よりこの土地まもりし神なれどほんたうは人をまもるため居る(1374へ返歌)
1376操れぬ核を抱きて在るこの国に危機が起きてもバットマンは来ず
1377現実の危機を救うはバットマン本当は我らの心(なか)に在るはず
1378一刻も早く止めてと亡き人の声何も変わらぬヒロシマの朝
1379連綿と紡がれたいのちの絲無惨にも断ち切りし原子の光(注:8月6日 広島原爆記念日によせて)
1380時止めよ原子の光が夥しい生命(いのち)かき消すその一瞬を(注:67年前の8月6日午前8時15分)
1381偶然に曜日が重なりし今日は67年前広島が慟哭せし日
1382夾竹桃の色にヒロシマの怒りと悲しみが折り重なり
1383夜明け前峠三吉のリフレイン「くずれぬへいわをへいわをかえせ」(注:8月6日未明に)
1384幼な子に頬撫でられてその顔に我が進まんとする道を問ふ(1339「ちいさな手で我の顔をさわりし子をじっと見る 我は何をすべしかと自らに問いかけながら」へ返歌)
1385雨の朝通勤途中の原爆忌ヒロシマと向き合いフクシマを思う
1386朝当番事務所の窓を開け放てば「黙祷」の声虚ろに聞こゆ(1385へ返歌)
1387原爆忌、罵声を浴びる為政者に届くことなきフクシマの声
1388(1/3) kikumacoをリツイするよな奴ならば迷うことなし速攻ブロック (2/3) お一人でよく頑張っていらっしゃる何首に届くや (3/3) 煩わし規則もなしにアノニマス新たな歌の地平開かむ
1389広島であの日あなたが守りし小さないのちは原爆の酷さ語る証し人となりぬ (注:原爆記念日によせて)
1390分(ぶん)しらず驕れし類人猿が言う「再稼働せよ」「影響はない」
1391わが歌のつたなきを知る八月の六日来るたび季語原爆忌
1392沈黙す語れぬ事を語るのが詩歌とこそは思へども今日
1393ヒロシマとフクシマが示す惨状に目を背けるは人道の罪
1394「ノーモア」に被害地名を続けるな「ノーモア原爆」「ノーモア原発」やろ?
1395「ノーモア」に続くことばを並べれば「原爆」「原発」「隠ぺい」「利権」か
1396原爆忌原爆病院映りしは原爆絵本を聞く子ども達
1397洗脳も脱洗脳も放射脳心踊るか愛なる道に/歴史にて核拡散の悪夢にて踊る輩の心毒にて/唯一の長き続きの放射能対するいのち長き悪夢と/現代は核無しに無し苦しみの夢悪夢閉じるや
1398広島と長崎とまた水俣とチェルノブイリが福島にある