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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

初めての傍聴

本日、京都地裁にて在特会の第4回口頭弁論が行われました。
私も傍聴に行ってきました。
初めての裁判の傍聴です。

このブログでも何度か書きましたが
私が朝鮮学校無償化除外反対の活動をするようになったのは、
直接的には朝鮮学校見学の直後に除外問題が起こったことによりますが
その心理的な遠因として
この一昨年に起こった京都の初級学校に対する襲撃事件の場面を
動画で見て受けた途方もないショックがありました
(あるいはそのさらなる遠因としては、世相や現代詩の場面など色々ありましたが)
だから今日の傍聴は、私にとっても特別な機会でした。

しかし裁判の時間は大変短くあっという間で驚きました。
テレビでよく見る裁判官が居並ぶ風景は新鮮でしたが
裁判長は妙に早口で、話がとてもききとりにくかった。
素人の観客を意識したドラマとは違うのでしょうか。

被告側の弁護士は
在特会は法人でなく
市民の団体なので訴訟能力がなく損害請求ができないと主張しました。
それから、学校が肖像画を掲げていることも批判しました。
教育内容に踏み込む作戦です。
「みずからの非人間性を差別問題にすりかえている」とか、言ってましたが
どちらが非人間的なのかはもちろん明らかです。

それに対し学校側の弁護士は
学校の先生方が暴力の不安に対してどれだけ労力と時間を割いてきたのかを
こまかく表にして訴えました。
それを見るとImage1288
くる日もくる日も「学校周辺見守り」が
眩暈がするほど続いています。
ソンセンニムたちは
授業の準備や部活動の指導や児童の送迎や事務や雑務をしながら
こんなに時間を割いてきたんですね。
心理的なストレスと不安は、時間外も続いたでしょう。悪夢も見たでしょう。
ここに含まれない苦労は山のようにあるはずです。

被告は自分たちの街頭宣伝は表現の自由と言っているようですが
こんなに人に恐怖感をもたらす「表現の自由」なんてあるはずがありません。
事実、あの襲撃事件に表現の自由を封殺する暴力をたしかに見て
「自由に物が言えない社会がやってくる」と私はつよく思ったのですから。
まったく誇張ではなく
自分が書く自由さえ奪われるという予感があったからこそ
詩人として無償化除外反対の活動を始めたのです。