#title a:before { content: url("http://www.hatena.ne.jp/users/{shikukan}/profile.gif"); }

河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

詩的な出来事(京都新聞夕刊より)

本日京都新聞夕刊に載った記事です。Image493
京都地検に画期的な申し入れがなされました。
同志社大留学中の1943年に治安維持法で逮捕され獄死した韓国の詩人尹東柱(ユン・ドンジュ)の記念碑建立を目指す市民団体が8日、尹の逮捕時に押収された可能性が高い詩などの所在調査を京都地検に申し入れた。尹の詩稿集は行方不明のままで、『訴訟記録や関係資料を探し出す手がかりがほしい』としている。
 尹は43年7月14日、独立運動に加担したとして、治安維持法違反容疑で下鴨署に逮捕された。京都地裁で懲役2年の判決を言い渡され、福岡刑務所で45年2月16日に獄死した。
 尹は詩稿集を携えて日本に留学し、京都でも詩作を続けていたとされるが、いずれも遺族の元に戻っていない。
 『詩人尹東柱記念碑建立委員会』代表の安齋育郎立命館大国際平和ミュージアム名誉館長、呼びかけ人の水野直樹京都大教授などが検事正あての申入書を地検記録係に渡した。担当者は『調べます』と答えたという。
 委員会によると、被告の証拠品などは判決後に地検に戻され、通常は保存期間終了後に処分される。ただ、重要事件などは残されるケースもあるという。
 京都地裁で記者会見したメンバー5人は『判決文には証拠品目がなく、何が押収され廃棄されたのか分からない。尹は韓国でも注目が高く、地検は歴史的資料の行方を調べてほしい』と話した。
 尹は逮捕の2ヶ月前、宇治川の天ヶ瀬つり橋周辺を散策しており、委員会はつり橋近くの府立宇治公園に記念碑建立を目指している。」