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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

「ならヒューライツニュース」159号

「ならヒューライツニュース」159号にImage884
エッセイ「他者へと向かいつづける─朝鮮学校無償化除外に反対して」
が掲載されました。

このブログにも書きましたが
このニュースの発行元である奈良人権・部落解放研究所の方々が中心となって
4月2日夕方に近鉄八木駅で行われた反対集会で
私は初めて街頭に立って訴えたのでした。

まだそんなに時が経っていないのに
それはなにかとても遠い出来事のように思います。
しかしあの時に集まった人々のまなざしや態度や言葉から
私は人間に対する信頼感をしっかり抱くことができました。
それは、その後の自分を大きく支えてくれた気がしています。

以下エッセイの冒頭部分を引用します。

私は曲がりなりにも三十年以上詩を書いてきた。だがその歳月とは、「詩とは何か」という問いかけに対し、納得できる答えを探しつづけてきた時間だったように思う。形式も内容も「自由」である詩。だがその自由は何のためにあるのか。たんに既成の言葉の意味や論理から自由になればいいのか。そうであるならば、その自由はどこへ向かうためのものか。しかし今 「詩とは何か」に対し、私は次のように答えたい。詩とは、人と人とのつながり、あるいは関係性を浮かび上がらせ、慈しむもの、そして詩という繊細で知的な言葉の次元で、他者との関係性の可能性やゆたかさを発見し、伝えるものである、、と。そしてそのように他者へと向かいつづけるものである、と。私は以上の答えを、詩人として、朝鮮学校を高校無償化から除外することに反対する活動の中からつかみ取った。」