『#連歌デモ』のお知らせです。
第二巻からやや間が空きましたが、来月、第三巻が出来上がる運びとなりました。
奥付の日付は3.11としています。私たちの「デモ」にとって、いわば出発地点ともいえるこの日付の前後に仕上げてもらう予定です。
今巻には、昨年の八月末から九月末の一ヶ月間(野田内閣での「原発ゼロ」への失望感が拡がった前後)から千首を収めました。この間に起こった出来事の年表も巻末に付けましたので、歌を読みつつ、そこに歌われた内容の背景を思い起こすことが出来るかと思います。
ご希望の方はkiyoe51803291@kib.biglobe.ne.jp まで、冊数と送り先を明記の上、ご連絡下さい。
なお、送料込みで1部800円となっております。多くの方々に読んでいただければ本当にさいわいです。
2001蔦(つた)の葉のごとくしたたかに絡み枯れてもまた繁らせよ核の悲劇繰り返さぬためにも
2104淡雪にいちごシロップかけてとねだりてこまらせた子らに あたりまえの日々かえしてほしい
2313この歌は民草我らが縒り合わせ原発縛る縄となる歌
2456誰がために君は泣きおり悲しくも我はこの手を握りこぶしに
2684真っ先にあげる産声それはねこの世に産まれた喜びの声
2726我が中の白骨今日も歌いけん今日を限りのいのちであると
2852青い目の子らの首に刻まれしチェルノブイリの真珠またも見るかや
2924全方位カメラに映る球形の曠野日本の幻影の街
晩夏から秋へと美しくなっていく夕焼けを背景に、私たちが見たものは何だったのでしょうか。それは誰があやつる、何のための影絵芝居だったのでしょうか。
しかしここにある歌には、一人一人の生のシルエットがたしかに刻まれています。その痕跡だけは何者も消すことはできないはずです。(「はじめに」より)