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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

詩人とはマイノリティである(二)

詩人とはマイノリティである、という先日からの記事タイトルはImage653
大上段にふりかざした感じですが、
しかし、先刻の「天秤」論争から引きだされたものです。
もう一応終熄したことですが、
詩とは何か、を
自分自身にもう一度問い直さなくては、
とあらためて痛感しています。

日本語のマジョリティ的なあり方から、降りる。
思考や感性のマジョリティ的なあり方から、降りる。
今は誰もがマジョリティを志向しているから
その価値観から降りるのは怖いし、
どっぷり浸かっていれば降り方もなかなか分からない。
そもそも日本語を使いながら、どうやって日本語を降りるのか?

しかしおのれの重力さえ、しっかり掴んでいけばいいのでしょう。
まず、みずからにかかる重力の強度を確かめてみること。
いいえ、降りていくそのことで強度を試すこと。

などなど、いましばらく考えてみます。

ところで、昨日の朝日新聞夕刊に感銘を受けた記事がありました。
北朝鮮代表としてワールドカップに出た、
Jリーガーの鄭大世チョン・テセ)選手の話。
記事から、代表になるまでの苦難と苦しい思いが読み取れます。
代表になっても、
祖国は他国と比べてまったく目立たないし、
がっかりした面もある。
しかし素晴らしい面も知った。
「自分が背負って戦える国は、一つしかない」と
胸を張って目に涙を浮かべるワンショットがいいです。
彼方をふりあおぐ高貴な虎みたいで、とても素敵だなあ。