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詩空間

河津聖恵のブログ。この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

7月11日付京都新聞夕刊「鎮魂 祈りやまず 東日本大震災発生4カ月」

「鎮魂」。それは今、そしてこれからもずっと、この国に生きる一人一人が行わなくてはならない魂の仕事となりました。深い鎮魂の思いにすべてを沈め、遠い被災地の瓦礫を、死者の骨をひとつひとつ拾う気持で、生き直していきましょう。
毎月11日、「その時」は永遠にやって来ます。

知る時だ!
石がようやく花咲こうとする時だ。
焦燥の心が鼓動する時だ。
時となる時だ。

その時だ。
                     パウル・ツェラン「コロナ」    

7月11日付京都新聞夕刊よりImage1460
鎮魂 祈りやまず 東日本大震災発生4カ月
「ずっと悪い夢見ているよう」

 東日本大震災は11日、発生4カ月を迎えた。死者1万5500人以上、行方不明者も5300人以上の未曽有の被害。4度目の月命日となったが、「悪い夢を見ているよう」と、現実を受け入れられない被災者も多い。各地では犠牲者をしのび、鎮魂の祈りをささげる人々の姿が見られた。
 宮城県石巻市の市街地を望める日和山公園にやって来た農業の高橋武典さん(83)と妻チエ子さん(76)。津波でおい夫婦を亡くした。高橋さんは「おいは軽トラックごと流され、遺体は近くのお寺の池で見つかりました」と話すとハンカチで涙をぬぐった。
 会社員亀井政雄さん(53)も一部の建物を残して更地となった沿岸部を見下ろし「今見ても、ただあぜんとするだけ」。それだけ話すと、しばらく黙り込んだ。
 宮城県名取市閖上(ゆりあげ)にも日和山と呼ばれる小高い丘がある。仙台市の女性(72)は、頂上から何もなくなった街並みを眺め「4カ月たっても、姉夫婦が死んだとは思えなくて。ずっと悪い夢を見ているようです」と静かに話した。
 岩手県釜石市の市役所仮庁舎では、男性(63)が身元不明者名簿を熱心に見ていた。津波で被災した自宅の中で、60代ぐらいの男性の遺体が見つかったが、まだ身元が分からないまま。「無縁仏になっちゃうから気の毒で」と話していた。
 今もがれきが残る街で家族を捜し続ける人がいる一方、不明者の死亡届は岩手、宮城、福島の3県で1800件に上る。また内閣府によると6月末現在で、避難所で暮らす被災者は約2万4千人、旅館・ホテルで暮らす人が約2万5千人いる。