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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

本日付しんぶん赤旗「主権在民に反する横暴だ」 一法真澄さん(80)に聞く

本日付しんぶん赤旗の記事です。「君が代」強制条例案は、まず2300万の死者に対する冒頭です。

大阪「君が代」起立強制条例案」
主権在民に反する横暴だ

 大阪府枚方市の正念寺住職初代大阪労連議長
                         一法真澄さん(80)に聞く

 国も強制していないのに、大阪府が「君が代」起立強制条例を強行して、「君が代」を押し付けるのはおかしいことで、異常です。
 ましてや、橋下知事が起立しない教師を首にしようとしているとは、常識では考えられない権力の横暴です。
 私は戦時中の旧制中学校時代、プラスバンドでクラリネットを吹いていました。軍楽隊と一緒に学校の入学式や卒業式の前には「君が代」、終わりには「海ゆかば」を演奏するのがきまりでした。「天皇陛下の国が栄えるように」という「君が代」、そのために命をささげよという「海ゆかば」は一対となって、「お国のために命を捨てろ」と強制していました。
 私は、「君が代」と「海ゆかば」が一対で演奏されていたので、終戦後、「君が代」も「海ゆかば」と一緒になくなると思っていました。おかしいことに「君が代」が残りました。
 「君が代」は、2300万人ものアジアと日本人を犠牲にした侵略戦争の痛苦の教訓から生まれた日本国憲法の「主権在民」とは相いれないものです。
 主権在民の時代に、「主権在天皇」の歌を歌いたい人は歌ってもらって結構ですが、強制的に歌わせるのはおかしい。歌わない人を処分するということは行きすぎで、表現の自由の侵害です。懲戒解雇など論外です。
 戦争中は士気を高めるために「君が代」「海ゆかば」を歌いましたが、「君が代」の強制は軍国主義と同じです。
 橋下知事のやろうとしていることは、平和で民主主義の21世紀の日本でやるべきことではありません。
 誰のために、何のために「君が代」を歌うのか、戦争中は天皇に「お国のために死にます」と誓いを立てさせられ、歌わされたのです。演奏でどれだけの人が死ぬ決意を固めさせられたのか、将来ある若者が死んでいったのか、私は命を尊ばなければならない宗教者としても、深く反省しています。もう一度言います。「君が代」の起立強制は、断じてあってはなりません。