#title a:before { content: url("http://www.hatena.ne.jp/users/{shikukan}/profile.gif"); }

河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

歌集『ハムケ─ともにうたうもの─』(李和蓮・岡田京子・ハムケうたう会)

紀州行きや地震などによりご紹介が遅れましたがImage1251
先月末歌集歌集『ハムケ─ともにうたうもの─』が上梓されました。

装丁・内容共に素晴らしい歌集です。

発行母体である「ハムケ・共に」は、このブログでも昨年紹介した、
東京・立川にある西東京朝鮮第一初中級学校の支援会です。
昨年12月5日に行われた発足一周年記念の集いには
私も「ハッキョへの坂」の朗読で参加しました。

あの時、みなでうたった会のテーマ・ソング「共に(ハムケ)」はもちろん、
韓国の詩やオリジナルの詩に
メンバーであるリ・ファリョンさんや岡田京子さんが曲をつけたものなどがImage1252 収録され
多彩な歌集となっています。

その多くにハングルと日本語双方の歌詞がつくこれらの歌すべては
在日朝鮮人と日本人が共に歌ってほしい、という願いをこめて選ばれたものばかりです。

私もすでに何度も歌った「共に(ハムケ)」を
あらためて楽譜を見ながら口ずさんでみると、
曲と詩の双方に込められた思いが胸にしみわたり
おのずと涙が出てきます。

地震原発のニュースで殆ど覆い隠されてしまいましたが、
砲撃戦による無償化手続き凍結という
この現代の日本においてあってはならない事態は依然として苛酷に続いています。
それを思えば、私は地震の悲劇に対する憤りや悲しみにも劣らぬやりきれなさを感じます。
しかしだからこそ共に歌う「うた」の力を信じて、訴え続けなければとあらためて思います。

「困難な現実の中にあったからこそ様々な出会いがありうたは生まれてきたのではないでしょうか。
 私たちはどんな時もこの街に共に暮らす在日の友人たちと手をつなぎ、ゆっくりと歌いながら歩いていきましょう。
 そして、この歌集のうたが共に歌ううたでありますように!」(「おわりに」より)

*この本は書店から購入できます。あるいは下記の同時代社にFAXかメールで送り先、冊数を明記して知らせれば、郵便振替用紙を同封して一冊からでも送料無料で送ってくれるそうです。1部1000円でお分けしています。 

同時代社:〒101−0065 東京都千代田区西神田2−7−6
tel.03-3261-3149、fax.03-3261-3237、
doujidai@doujidaisya.co.jphttp://www.doujidaisya.co.jp