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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月30日ETV特集「検事と死刑囚の44年」

死刑の問題について考えさせられました。 最高検察庁の元検事土本氏には若き日に関わった、死刑判決をめぐって忘れられない記憶があります。強盗に押し入った家で主婦を殺害した22歳の容疑者に死刑を求刑し、最高裁で確定させた事件です。 死刑囚となった…

ふたたび花園

昨日も今日も新緑が美しく輝く京都。 昨日午後三時頃、家からほど近いケーブル八瀬駅からケーブル比叡駅を経て、ロープーウェーで比叡山山頂まで行きました。 私の住んでいる所はすでに比叡山の麓ですが、時折思いたっては、地上の喧噪を離れ、山頂にぼんや…

辺見庸『生首』(二)

なぜこの詩集が、今私の心に深く届くのでしょうか。低く、押し殺した声で、明るい希望を決して与えないのに。諦念やシニシズムへも解放してくれないのに。「私」の死後や「私」自身の屍を見つめるつらさに満ちているのに。 直接的な表現ではなく、むしろ書く…

辺見庸『生首』

詩がうたうのは希望か、それとも絶望か。 それとも両者が渾然となった、乳白色の闇で戯れるのか。あるいは詩を書くという一種超絶した行為においては三者の分け隔てなどなく希望は絶望へ、絶望は希望へ乳白色の闇を滲ませあられもなくうらがえるのか。 とい…

「普天間で日米共同声明」

「日米両政府は28日、米軍普天間飛行場(沖縄宜野湾市)移設に関する共同声明を発表した。移設先をキャンプ・シュワブのある名護市辺野古崎地区とこれに隣接する水域とし、1800メートルの滑走路を建設すると明記。8月末までに代替施設の位置と工法の…

「ゼロ年代」

「ゼロ年代」という言葉を昨年初めて知りました。 文字通りには西暦 二〇〇〇 年から二〇〇九年までの十年間。時代的な意味あいとしては、二〇〇一年九月十一日のアメリカ同時多発テロ、構造改革、新自由主義による競争社会とそれに伴う格差社会意識の浸透に…

報道ステーション

先ほど報道ステーションで ゲスト出演の作家の澤地久枝さんが普天間問題について真情あふれる言葉で、基地の存在の根本的な不当性を訴えていました。二年間宜野湾市に住んで、普天間の現実を見られたとのこと。そういう方だからこそいかに沖縄が苦しんできた…

7年前の海

新聞で、普天間移設問題の記事を見るのがつらいこの頃です。 本日の朝日新聞朝刊一面の記事から。「社民党党首の福島瑞穂・消費者担当相は26日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として「名護市辺野古周辺」が日米共同声明に明記された場合、鳩…

シナリオ『空と風と星と詩』

趙漢信(チョ・ハンシン)作、ピョ・ジェスン演出の『空と風と星と詩』の日本公演台本(日本語版)を、入手しました。公演は、昨年11月に日本の立教大学などで行われました。 趙氏は1966年ソウル生まれ。創作集団「鏡と灯盞」代表。 タイトルから分か…

クリプタ

今日、京都に帰ってきました。 朝、昨夜までの雨とは打って変わって、晴れ上がった東京の空の下を中央線で新宿へ。そこである人とお会いしてから、四谷にあるカトリック教会へ。 じつは今日は亡父の命日だったので、教会の地下にあるクリプタ(地下納骨堂)…

日本の詩祭2010

昨日、日本現代詩人会の「日本の詩祭」に行って来ました。創立60周年記念ということで、参加者の数も例年になく多かったようです。記念プログラムとして、1960年代から2000年代までのH氏賞受賞詩人の中から、各年代2名ずつ、計10名の朗読もあり、2003年に受…

第1回「東柱を読む会」のお知らせ

お知らせです。 2月に行われた「東柱を生きる会」の読書会版として、7月から定期的に「東柱を読む会」を行うことになりました。初回は「序詩」だけをじっくり読みます。原詩の部は愛沢革さんが分かりやすく解説されるので、ハングルが読めなくても大丈夫で…

刃としての半島

「古代からもの言わず刃をつきつけた形で半島はあったのである」(中上健次) その海はどれほどに闇を深めていたのでしょうか。つねに明けない夜であるその海。(それはどこか、本当にこの世のどこかなのか)目のない巨大魚と化した軍事境界線がつねに逃走(…

倉田昌紀さんが明日退院します

明日午後、倉田昌紀さんが退院し、紀州に帰ります。 今日入院先の大阪成人病センターに、最後のお見舞いに行ってきました。4月初めに十時間の手術を受けてから、術後の薬剤投与も先週無事終えて食事も少しずつ摂れるようになり、今は歩行のトレーニングをし…

5月15日付東京新聞・中日新聞夕刊コラムで紹介されました

5月15日付東京新聞・中日新聞夕刊のコラム「コンパス」で、詩人たちによる無償化除外反対のリーフレットが紹介されました。 「なぜ朝鮮学校が日本に存在するのか」という問いかけが、この記事から静かに波動を拡げていくことを願ってやみません。 言葉の…

四方田犬彦『100POSTCARDS』

四方田犬彦さんの『100POSTCARDS』(ユトレヒト)に感銘を受けました。 百名の人に自分の言葉を添えた百枚の絵はがきを送るという設定で、架空の文と映像がそれぞれ見開きの左右に収められています。 幼い頃、祖母にいわれた「旅行に出たらかな…

毎日新聞5月17日朝刊

毎日新聞朝刊(京都版)に無声一人デモの記事が掲載されました。「一人無声デモ」でなく「無声一人デモ」だったんですね。訂正しておきます。 なお、何人かの方にコメント投稿して頂いていたのに、アップが遅くなりすみません。一度私の方でお預かりしてから…

金里博さん・無声一人デモ最終回

晴天の日曜日、金里博さんの無声一人デモが最終回を迎えました。 昨日と同じ13時に、フリーマーケットでごったがえす京都市役所前を出発。北上し、河原町今出川、川端通り、京阪出町柳、川端今出川、百万辺、農大前、百万遍、東一条、祇園、東山五条、河原…

金里博さん・無声一人デモ第四回

本日、いいお天気の下、金里博さんの第四回目の一人無声デモが無事行われました。今回は ネットを通して連絡してきた人も含め、伴走者が11名(途中までの参加者を含む)と多かったです。 京都市役所、烏丸御池、四条烏丸、四条河原町、河原町御池、と歩き…

奈良 人権・部落解放研究所による要請文

「奈良 人権・部落解放研究所」による本日付の要請文を送っていただきましたので、アップいたします。今回の除外問題は、教育の無償化や人権教育を推進してきた運動や歴史をないがしろにするものでもあるのだと感じました。********************************…

詩「ムグンファ ──一人無声デモをする友のために」

(本日付「しんぶん赤旗」に詩が掲載されました。) ムグンファ ──一人無声デモをする友のために 河津聖恵 高台から見下ろす街の夜明けムグンファの汚れない光が花ひらきこの街が誰しもの故郷のように柔らぐ時刻遙かな祖先の汗の匂いをたてる大路を(今だ!…

前田朗『ヘイト・クライム』

ヘイト・クライム、つまり人種主義に基づいて憎悪を煽る「憎悪犯罪」。 朝鮮学校除外問題の背景にあるのは、端的に、ただひとえにこれであると言えます。 前田朗『ヘイト・クライム──憎悪犯罪が日本を壊す』(三一書房労働組合)。この本は、第一章の京都初…

リーフレットが紹介されました

昨日、「朝鮮新報」第二面にリーフレットの内容が紹介されました。 美しいレイアウトと、何体というのか、繊細な字体で、寺岡さんの編集後記と私の「ハッキョへの坂」が並んで大きく掲載されました。私の詩には、東京朝鮮中高級学校の文化祭で、少女たちが合…

「独りデモ、詩人は抗す」・朝日新聞朝刊23面(京都版)

(昨日の取材記事が掲載されました) 今年度始まった高校無償化制度の対象から朝鮮学校が除外されている現状に抗議し、在日 韓国1世のハングル詩人金里博(キムリバク)さん(68)=伏見区=が、ただ一人でプラカードを掲げ無言でデモする抗議活動を続け…

金里博さん・無声一人デモ第二回・第三回

午前はぱらつく、午後はしのつく雨の中 今日も金里博さんの無声一人デモは午前と午後の二回、予定通り行われました。伴走者は計五名。午前は新聞記者が二名。午後は神戸のビデオ映像作家が撮影のために同行しました。 本日の行程は、午前は九時、京都市役所…

金里博さん・無声一人デモ第一回

金里博さんの無声一人デモに伴走してきました。伴走は五名でした。 午前九時、京都朝鮮第一初級学校前にある、勧進橋児童公園から出発。勧進橋渡橋、竹田久保町、龍谷大学、師団街道、稲荷街道、竹田街道、勧進橋渡橋、久世橋通、そしてふたたび児童公園に到…

ジャン=ピエール・メルヴィル「海の沈黙」

『海の沈黙』という映画をみました。 ジャン=ピエール・メルヴィル監督、1947年製作。岩波文庫にもあるヴェルコールの原作は読んだ方も多いのではないでしょうか。 1941年、ドイツ占領下でのフランスの地方都市。姪と暮らす老人の家に、ドイツ将校…

京都新聞5/8朝刊記事「言葉の力で認め合う社会を」

本日、京都新聞朝刊に、一昨日金里博さんと私で受けた取材の記事が掲載されました。若い記者さんに大変うまくまとめてもらえて、感激しています。 なおこの記事に日程が書かれていますが、伴走・支援して下さる方がいれば、心強いです。私の方までご連絡下さ…

贈りたい言葉

金里博さんへ贈りたい言葉がありました。 「ひとりであっても状況を切り開いていこうとする厳しい闘いを、他の者もまた別の場で闘っていると実感できるとするなら、そのとき、たったひとりでの闘いは、決して孤独ではなくなる。そして、たったひとりでの闘い…

一人無声デモ

本日、「朝鮮学校無償化除外反対」リーフレット執筆者の一人金里博さんと 京都新聞の取材を受けました。まず私が今回のリーフレットをめぐって訊かれそれから里博さんが、10日から計4日間、回数としては5回行う「一人無声デモ」について語りました。 一…