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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「ザ・コーヴ」がみたい

新聞に「ザ・コーヴ」上映中止という記事がありました。 和歌山県太地町のイルカ漁を告発したドキュメンタリー映画だそうですが、26日からの上映を予定していた一つの館が、中止を決めたそうです。映画館や配給元に右翼団体から、脅迫や抗議があったから。…

風の根

ただ手探りで、私は詩を書いていきます。パソコンの画面に現れる言葉は、上から下へ、上から下へという運動を繰り返します。なぜなら、散文体ならばどこからでも、内部からも外部からも飽きるほどいくらでもやってきます。まずはそれを受け入れる。まるで雨…

黒い光(二)

昨日、リンギスの「黒い光」という言葉に、詩として深く感応したことを書きました。 この言葉からは、パウル・ツェランの「死のフーガ」に出てくる「(夜明けの)黒いミルク」を連想します。同じく痛苦から出発し、その痛みを何とか形象化しようと考えついた…

黒い光

ずっと前に書評を頼まれていながら、いまだ読了していない本(Tさん、ごめん、もう少し待っ て下さ い・・)ですが、アルフォンス・リンギス『汝の敵を愛せ』(中村祐子訳、洛北出版)は面白いです。リンギス(1933〜)は、アメリカの哲学者で、世界の様…

辺見庸『愛と痛み』(毎日新聞社)

一昨年に出た辺見庸さんの『愛と痛み』(毎日新聞社)は、死刑制度の本質を鋭く言い当てた本です。 「死刑を執行する五つのボタンの先に私たちは存在している。死刑は私たち世間が支えているのです。それを私たちは「黙契」tacit agreementと呼ぶ。明文化さ…