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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

2011.2.13 朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー朗読会inなら

一昨日の「朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー朗読会inなら」は、これまで広島と京都とS 東京で行われた一連の「アンソロジー」の朗読会の第四弾です。
 寒さの中、会場となった奈良初中級学校の講堂は、予想外の超満員御礼、120名の人々が集まってくれました(立ち見続出で、ご迷惑をおかけしました)。妨害も予想されたため、殆ど一般向けの告知はしなかったにもかかわらず、これほどの数の人々が集まってくれたのは、この問題の理不尽さに対する良識ある人々の関心が、さらに広く高まってきた証拠だと思います。
 思えばこれら四度にわたる『アンソロジー』の朗読会は、それぞれはからずも状況の変化に直面したことになります。昨年十一月二十一日の広島の朗読会は、学校が再審査を受けるため書類作成に忙殺されていた頃でした。ところが同月二十七日の京都での朗読会は、政府が砲撃戦を理由に無償化手続きを凍結させた直後でした。そして今回の朗読会は無償化手続きの再凍結というさらなる暴挙を受けての開催となりました。
 しかしまさに除外問題が朝鮮学校差別であるという確信をつよめるだけのこうした事態の悪化とは逆に、無償化実現へ1s の私たちの思いは日ごとつよくなっています。その思いをこめて私たちは声をあげました。きいている120名一人一人の心に届けるために。そこに小さな波動が生まれ、それが必ずいつか社会の大きな変化につながることを、祈って。
 朗読された作品は、河津聖恵「ハッキョへの坂」、相沢正一郎「ネギを残さないで」(代読 李芳世)、朴才暎「歌、美しい歌」、金明恵「なんであかんの?」、淺川肇「朝鮮学校無償化除外反対」、野樹かずみ「短歌「翼」より」(代読 高橋庸子)、許玉汝「ふるさと」、愛沢革「石とリボン 旧紀州鉱山を訪ね て」、崔梨奈「澄んだ川のように」、蔡徳浩「がんばれ」、李芳世「はだかのウリマル」、秦勝元「思う存分召し上がれ」、金順伊「何故なの、これでいいの」 
 そして東大阪朝鮮中級学校コーラス部のみなさんが「次は私が」「桜の雨」を合唱してくれました。京都朝鮮高級学校生の作品(安�a葉「私たちのあるもの」、呉淑姫「大切な大切な私の学校」を、東大阪中級学校生の高福美さんが代読してくれました。S_4
 朗読のラストは、恒例の(?)許・河津のバイリンガル朗読、許南麒「これが俺たちの学校だ」で締めくくりました。
 最後になりましたが、今回の朗読会のために、力を尽くして下さった奈良初中級学校の先生方、前日深夜まで準備に奔走してくれた奈良人権・部落解放研究所の皆様に厚く御礼申し上げます。これらの心ある方々が私たちの趣旨に共鳴して動いてくれなかったら、こんなにりっぱな会は開けなかったと思います