※全行程はHP(http://reliance.blog.eonet.jp/default/shikukan.html)にて御覧いただけます。
1399集まりて袋小路を回りつつ岩穿ちてん言霊の道
1400別れ道ここに至りて行き止まり戻り道とて塞がれてあり
1401振り返り思えば過去に幾度となく原発産まぬ道はありけり
1402両頬を甘い風撫で秋立ちぬホモサピエンス汚してもなお
1403線量の幽霊じみたものに怖づ実害の無きものと知りても
1404倫理観欠く経済で栄えるが幸せだとは吾は思わぬ
1405福島の人とて意見多様なり皆が真理の欠片のみ持つ
1406五輪に湧く日に合わせしか東電のビデオ姑息にして音も消さるる
1407君と出逢いし奇跡の意味を問うてみる 沢山の絲を断れたあの日の意味と同じように
1408吾が脳裏灼き付き去らぬ怨みあり夜ノ森に散る無言の桜
1409ほそぼそ呼ぶ声聞こゆ桜闇返せかえせのはな吹雪
1410無味無臭無色の脅威に曝されて八月六日ずしり重たく
1411想いありて言葉を空に投げ上げる受け止むる指のあるを信じて
1412吾が想い彼の想いに寄り添いて星座の如く歌を繋げよ
1413歌連ね人を繋げて空に編む虚空に満たせ人の想いを
1414何で売る何で買うかと独り言ち畳む新聞音のみ高く
1415五輪といふ輝かしさの裏側で蠢くものを見失なひけり