原子力資料調査室配信の記者会見が一時間ほどまえに終わりました。
ここでも紹介したので、見た方もいるかもれません。
会見したのは東芝の元原子炉格納容器設計者である後藤政志氏。
とても分かりやすい説明でした。
地震における原子炉の格納容器の破壊の可能性について
研究を繰り返してきた中で熟知した数少ない技術者の一人として
危機意識にもとづき(それが今一番必要!)、
記者たちの質問にクリアに答えてくれました。
テレビでキャスターに唯々諾々と、他人事のように語る解説者とは大違い。
まずなによりも信頼できる人だと感じました。
聞いたことや分かったことを、今すぐにも思い出せないので
少しずつここで書いていきますね。
とても大切なこと、切迫したことが言われていました。
何より気になっていた「炉心溶融(メルトダウン)」について。
私は知らなかったのですが、
もうそれは「ありうる」と東京電力はすでに明言したそうです。
もし完全なメルトダウンが起こると、何が起こるのか。
まず圧力容器の底に溶融物(デブリというもの)が溜まるそうです。
スリーマイル島ではその溶融物が底に溜まるという状態が長時間続いたそうです。そして容器の鉄が侵食され、ぎりぎりで止まったそうです。理由は分からないですが、圧力容器の底が抜けないですんだわけです。
しかし炉心が溶融してしまったあとは、圧力容器の底が抜ける可能性がある。
そして底に溜まっていたデブリが水と反応して、
水蒸気爆発をする可能性が出てくる。
まさに恐怖のシナリオです。デブリの雨が降るのです(三号機のプルトニウムはウランの二倍の毒性!)。
後藤さんがおっしゃったことはまた整理し
このブログでも書いていきたいと思います。
強調されていた言葉です。
「関係者は非常な努力をしているが、ただ一点、あらゆる進行や展開がありうとる考えてやっていくこと、決して後追いではいけない(人命がかかっている)、だが残念ながらこれまでの対応は後追いにしか見えない」
どきっとしました。
明日も会見があるようです。必見です。
今日の第四回会見の録画も同室HP(http://www.cnic.jp/modules/news/)にアップされると思います。