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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

絶対的に問題なのは

残念ながら、まだ朝鮮学校の高校無償化は実現していません。
報道に一喜一憂することになく頑張らなくてはなりません。

今回の除外問題がなぜ大きな危険をはらんでいるのか。
誰しもが分かっているはずです。

絶対的に問題なのは
そこにまず政治的なまなざしが存在した、ということです。

調査や検討に入るまえに
朝鮮学校は始めから一方的に「政治的なまなざし」に晒されたのです。

高校無償化法案は、そもそも朝鮮学校も対象に含めることを想定していました。
その予算分も決定していた段階で
中井前拉致担当相の「政治的なまなざし」が
朝鮮学校」という文字に
目が止まった。

朝鮮学校」。
それはまるで獲物のように「政治的なまなざし」によって突き刺されたのです。
そしてそこから
この社会に疑惑と不信とみえない血がとどめようもなく噴出した。

朝鮮学校無償化除外に知恵をしぼれ」
暴力団に金を入れるのと同じだ」

それらのかけ声によってさらに血は噴出し
この社会の孤独と分断の様相は染め上げられ
あらわにされていった。

今なお反対する政治家の言説を、かれらのHPなどでごらんになって下さい。
刃のように血走った「政治のまなざし」で
朝鮮学校の首をつかもうと欲望している。

怖ろしいことです。

私が最初から怖れているのは
ことは朝鮮学校にとどまらないというつよい予感です。
自分に無批判的な「政治的なまなざし」は増長し
この社会のすべての異分子に対して向かっていくはずです。
この国のある種の人々に気に入らない
歴史観、宗教観、世界観、人間観のすべてが獲物になるでしょう。
そのまなざしが決して向かわないのはまなざしの主。
それは誰にも止められないモンスターとなっていくのです。