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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

「尹東柱の判決文開示 京都地検」

本日付京都新聞朝刊の記事です。

尹東柱の判決文開示 京都地検

同志社大留学中の1943年に治安維持法違反で逮捕されて獄死した韓国の詩人尹東柱(ユンドンジュ)をめぐり、京都地検は8日、訴訟関連資料を探していた市民団体に対し、保管していた尹の判決文を開示した。
 開示されたのは44年に懲役2年の刑が確定した尹の判決文。今年4月に訴訟関係資料の所在確認を地検に求めていた市民団体「詩人尹東柱記念碑建立委員会」が8日に地検で判決文を閲覧、コピーした。逮捕時に押収された可能性のある尹自身の詩集などは閲覧した資料になかった。建立委員会は15日に宇治市内で報告集会を開く。
 刑事確定訴訟記録法は、訴訟記録が調査研究などの資料になる場合に保管期間の延長を認め、学術研究目的などに限って閲覧を許している」

「詩人尹東柱記念碑建立委員会」といえば、
4月8日に本ブログで
同団体が京都地検へ申し入れをしたという
京都新聞の記事を紹介しました。

同志社大留学中の1943年に治安維持法で逮捕され獄死した韓国の詩人尹東柱(ユン・ドンジュ)の記念碑建立を目指す市民団体が8日、尹の逮捕時に押収された可能性が高い詩などの所在調査を京都地検に申し入れた。尹の詩稿集は行方不明のままで、『訴訟記録や関係資料を探し出す手がかりがほしい』としている。」

今朝の報道は、あの時の申し入れの一つの成果なんですね。
今回閲覧した資料には詩集はなかったということですが
残されている可能性はきっとまだあります。
今回の開示がアクションとなり
地裁を動かし
新たな発見へ結びつくことを祈ります。

しかしこの団体の人々はえらいですね。
私も、東柱の詩集はきっとどこかに残されているはずだと思いつつ
実際行動に出ようとも思わなかったし
東柱の詩が好きなくせに
その詩の遺志に反してどこか諦めていたように思います。

そう、死ぬ日まで詩を諦めてはいけないのですね。