月刊誌『女性のひろば』12月号に、
詩人尹東柱について紹介する文章を寄稿しました。
原稿を依頼されるといつも思うのですが、
緊張感の中で、対象に真剣に向き合うことで初めて分かるものがあります。
今回も、社会派の女性雑誌ということで、
しっかりとした文章を書こうと私なりに力を入れる中で、
尹の獄死と現在との関連が私の中で明確に見えてきました。
たとえば朝鮮学校の無償化除外の背景にあるのはあきらかに、
ただすぐれた抒情詩を書きたくて文学を学ぼうと
日本に渡航した尹を獄死にいたらしめたのと何も変わらない
植民地主義だということが。
そしてそれは
2009年末に起こった京都朝鮮第一初級学校への襲撃事件の
背景にあるものなのです。
自国の歴史に向き合わなくては社会や人の意識の根本が変わるはずもないのです。
多くの方々のお目にふれることを願っています。