本日『朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー』を携え
アンソロジー参加詩人7名で
文科省へ要請に行ってきました。
(前回同様、社民党の服部良一事務所の方々に、本当にお世話になりました。)
半時間という時間でしたが
日本の詩人4名と在日の詩人3名は
この問題に対するそれぞれの思いの核心を
担当官に伝えることができました。
私たちは
アンソロジー参加者79名の総体の意志として
語ってもいたといえるでしょう。
312頁という重みは
除外に絶対反対する、という思いをひとつにした「詩的共同体」が
今このときたしかに存在する証として
担当官のてのひらに受け止められたはずです。
詩人は言葉の暴力と他者憎悪を
けっして許すことが出来ない。
いえ、許すことが出来ない者が詩人であると自負していいのだ、と
私は今日初めて実感することが出来ました。
うれしかったです。
朝鮮学校の子供にも分け隔てなく
無償化が行われてほしい─
私たちの言葉は
担当官によって次々にノートに書き取られていきました。
一人一人が述べる思いはまるで
担当官の手の動きに直接伝わっていくようにも思えました。
話の中でふと止められた手の動きが
またふと言葉を書き留めようとするとき。
あるいは
当事者の側から切実に訴える在日の詩人の言葉が
途切れなく綴られていくとき。
私の胸のうちにたしかに新鮮な光が射し込んできたのです。
思いが伝わっていくとは
きっとこのようなことなのです。
あきらめ、忘れていた感覚、感動です。
文科相や政府と交渉する方々にも本を渡していただくよう
担当官にしっかりお願いしておきました。
そして、文科省にはひきつづき頑張っていただき、
かならず無償化を実現してほしい、と。
帰路の新幹線の車中で
首相の日韓併合百年に際しての談話について
つづいて京都の襲撃事件の犯人にも逮捕状が出たと
ふいにテロップが流れたとき
今日の要請との深い関連をかんじ
ただ感慨無量でした。