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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

「ラブレター」

   韓国のケーブルテレビYTN・コマプレスのパク・サユさんが東京に到着したようです。そろそろ京都に戻られるのでしょうか。
 今回の配信は「コマプレスとして仙台の同胞の方々を探しに行き、逆に助けられたさゆが、東北のソンセンニムやイルクンの方々へお贈りするラブレター」だそうです。心温まるその一部を紹介します。南のソンセンニムの靴のところ、笑っちゃいました。

「さゆは未だ東京です。東京は今日、かなりの日和でした。去る19日、女川の残酷な被害状況の上に皮肉にも続けられていた憎らしい位だった青空を思い出しました。
 わんちゃんのお散歩に出かけた方々も良く見かけたし、ガソリンスタンドの前に並んだりする気配もなく、東京の方は日常生活に戻ったような気がするのです。
 しかし、未だに2〜3人集まったら地震の話になるようです。百貨店なんかも18時に閉館するらしいです。」

「ウリ学校を守る為に、食堂に集めて寝てたりしたソンセンニム達!今日も朝はお粥一握り、お昼は抜き、夕食はクッパ半分位の献立で、一日中頑張ってますか。さゆの体調ばかり心配せず、ソンセンニム達もくれぐれもご自愛お願い致します。」

「40年もウリアイドゥル(子供達)を抱えてきた校舎が、いつ倒れるか知らない緊迫な状態になってるのにも、東北の皆様は、始終笑顔で、素直で、コマプレスのように正体不明な余所者達は勿論、色んな所より訪れてきた方々を心から暖かく、接して下さいましたね。」

「校長ソンセンニムが自ら軍手を着けて、体張って荷物を下ろしたり、運んだりする姿は、ウリ学校では日常茶飯事のようなこととは言、さゆのように、南の権威的な教育風土で育ったものとしては、見る度に驚きでした。
 さゆが南の方で学校を通った時代は恐らく校長ソンセンニムって大体男性。高級そうな靴はいつも光っていて、その靴のツルツルしたつま先で‘ハエが滑って死んだ’という噂が子供の世界には説得力を持つくらい、かなり光ってました。極めて贅沢な‘校長室’へはいつも鍵が。校長先生って常に不在中の存在。お客さんの接待の為には、必ずヒトを使う。ウリ学校のソンセンニムの方々が学生の為に尽くすのは、ウリ学校の業界では当たり前のことになってるようですが、余所者であるサユの目には驚きの連続でした。」

「スニーカーでハシゴを持って学校のあちらこちらを走り回ってる校長ソンセンニム、地域によってその次はスクールバスの運転!街の一角で、そのバスを乗って帰るウリ学校の子供達を見かける度にほっと安心するというか癒やされてます。
 先週卒業式の前、国語ソンセンニムは‘卒業生5人にプレゼントしたい’と、バインダーを5個買って、その表紙として丁寧にチマチョゴリを折り紙で作って、貼ってましたよね。その彩りや、完成度の高さにあまりも驚いたさゆが、良いな〜良いな〜と目を離せなかったら‘ごめんなさい、今は材料がこれしかなく、5個しか作れないけど、今度また材料が手に入れたら作ってあげるから’と、宥めてくれましたね。止まらない咳を連発しても、誰一人、嫌な顔をみせてくれなかった東北のウリ同胞の方々。皆様1日2食で耐えながらも、薬を呑む為には、三食を食べなきゃと、さゆだけには必ず1日3食と、忘れずにお湯を魔法瓶に2つも入れてくれましたよね。(中略)陽気で健康な東北ウリハッキョの皆様のエネルギーをいただいて、さゆは、精神的にも体力的にも益々健康になって行く気がします。」
                                           取り急ぎ東京より