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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

金里博さん・無声一人デモ第一回

金里博さんの無声一人デモに伴走してきました。伴走は五名でした。Image527

午前九時、京都朝鮮第一初級学校前にある、勧進橋児童公園から出発。勧進橋渡橋、竹田久保町、龍谷大学師団街道、稲荷街道、竹田街道、勧進橋渡橋、久世橋通、そしてふたたび児童公園に到着。およそ一時間の行程でした。

「一人無声」というのは、一見非力のようですが、後ろからついていき観察していると、かなりの通行人やバス待ちの人々が、プラカードを見上げたり、振り返ったりしていました。「なぜ一人で無声で?」あるいは「ああ、あの問題」とか。もしかしたらこれで初めて知った人もいるかもしれません。

私たちもつかず離れず、距離を保ってついていきましたが、一人遠くで黙々と歩む里博氏の背中を見つめながら、胸に熱いものがこみあげました。一人無声デモという行為、そしてそこにこめる里博氏の、未来を担う子どもたちへの深い思いが、街の風景の中から私の時間の中へ流れ込み、しみ込んできました。

初めて訪れた初級学校の小ささ、古さ、その前にある借用運動場である公園の狭さにも胸をつかれました。公園を見下ろすように高速道路が建設中でしたが、その支柱一本のお金でも改築費用に充てればいいではないですか。公園へ戻ろうと通りを渡るとき、ちょうど、黄色い帽子をかぶった可愛い園児たちが、付き添いの先生たちと学校の門から出てきました。里博さんのプラカードが読めるわけではないと思いますが、こちらを見つめる小さな姿が心に残りました。

デモが終わった後、私たちに出来ることをしなくてはならないし、出来ることはもっとあるのだ、とあらためて思っていました。