橋下知事が朝鮮学校の補助金の不計上を決定したことは
どう考えてもひどい所行です。
教育権を享受したいなら「肖像画を外せ」とは
あまりにひどい。
首長の権限を、そして人間としての良識さえ逸脱しています。
不計上という暴挙に出るまで
大阪府では何らかの議論があったのでしょうか。
議会はどのように関わったのでしょうか。
あるいは事後承認ということなのでしょうか。
いずれにしても私がとても危惧するのは
知事の横暴がもたらす社会的影響です。
子供が教育権を享受するということは無条件であるべきです。
基本的権利の「無償性」こそがモラルというものではありませんか。
子供の権利の享受を「肖像画を外せ」という恫喝でおしつぶすなんて。
そんなことがまかり通るなんて。
知事とは政治的実務的な敏腕さだけでなく
社会的モラルや良識の代表者であることも求められるはず。
けれどそんなことを言っても
「それは否定しませんけどね」
とでもいうでしょうか。ぞっとします。
橋下知事のやり口はいたってシンプルです。
弱者を無駄と切り捨てる。
反対意見を持つ者を「抵抗勢力」などと悪に仕立て上げる。
議論を単純化された二者択一に持ち込み
悪をつくりあげてバッシングし
「巨大悪と戦う」という構図を作っていく。
朝鮮学校についてもその構図を作っているのは一目瞭然です。
そしてそれは世間の「焼け野原願望」には最適な構図です。
しかしそんなゲームのために子供たちを犠牲にしてはいけない。
今日本の大人が最も護らなければならないのは
朝鮮学校の生徒達の権利と笑顔であり
かれらを守ることは
日本のすべての子供を守ることにつながるのです。