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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

8月19日京都新聞朝刊記事

共生社会へ詩人ら結束。
朝鮮学校無償化求め詩人ら79人が作品集
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朝鮮学校を高校無償化の対象とするよう求め、京都はじめ関西や東京の詩人ら79人が作品集「朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー」を発刊、京都市内で18日発表した。詩人らが「言葉の力で、異なる価値観や歴史観を背負った人々が互いに認め合う共生社会を目指したい」と訴えた。

 朝鮮学校無償化をめぐり、反対する政治家の発言が報道されたり朝鮮学校への中傷がインターネット上にあふれた。これに対し、「言葉の暴力に危機感を覚える」と左京区在住の詩人河津聖恵さん(49)が呼びかけ、今年4月、24人の詩人が意見書をつづり国に提出した。

 アンソロジーは一歩進んで、「『うたびと』としてこの問題に向き合い、『うた』の力で思いを伝えよう」と企画、全国の詩人や歌人俳人79人が参加した。うち22人は在日朝鮮人の詩人らで、初めて日本語での詩作に挑戦した。

 作家・詩人の辻井喬さんが、父の会社で土木作業に従事していた朝鮮人労働者の思い出を明かした一文や、映画史・比較文化研究者の四方田犬彦さんが「母国語を奪われた朝鮮人の気持ちを追体験して」と和訳を付けずハングルで書いた詩なども収録している。

 文部科学省は8月中に結論を出すとしており、河津さんらは10日、同省担当者にアンソロジーを手渡し、あらためて無償化を要請した。朗読会や読書会なども開く計画で、「一人でも多くの人に一緒に考えてもらえたら」と呼びかけている。A5判312ページ、千円。