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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

「朝鮮学校に補助金支出決定」12月16日付神奈川新聞

今日の神奈川新聞の記事です。兵庫県知事に続く対応になったことは評価できます。ただ、教育内容と政治の関わりについてはなお、課題は残されたと思います。

朝鮮学校補助金支出決定、知事「こういうときこそ、冷静に判断」神奈川
2010年12月16日

 教育内容を確認する必要があるとして、県が朝鮮学校への補助金支出の内示を留保していた問題で、松沢成文知事は15日、補助金を支給することを決めた。拉致問題を「極大化」とした教科書の表現見直しを働きかけることなど、学校側の回答を受け判断した。知事は「拉致問題や砲撃事件は非道な行為で北朝鮮への怒りは収まらないが、朝鮮学校で学ぶ子どもにまったく罪はない。こういうときこそ、冷静に判断しなければならない」と述べた。

 知事は6日に神奈川朝鮮中高級学校を訪れ教育内容について質問。高校教科書での拉致問題の「極大化」、大韓航空機爆破事件の「(韓国による)ねつ造」といった表現の見直しも求め、文書での回答を依頼した。

 朝鮮学校側は回答書で、「拉致問題はあってはならない、非人間的行為だと教えている」。教科書の「拉致問題を極大化し、日本社会には極端な民族排他主義的雰囲気がつくりだされた」という表現は、北朝鮮が拉致を認めた2002年9月以後、「一部の心ない人によって朝鮮学校生徒への暴行、脅迫などが頻発したことを指しており、他意はない」と説明した。その上で、「極大化という表現は一般的に誤解を与えている。教科書編纂(へんさん)委員会に働きかけ、その間、拉致問題をしっかり教えたい」との見解を示した。

 大韓航空機事件では、「歴史的評価の定まっていない出来事は表現を見直す方向で検討するよう同委員会に要望する」と回答。高校に掲示されている故金(キム)日(イル)成(ソン)主席らの肖像画は訪問時に、「学校設立時などの支援への感謝を示したもので、個人崇拝の推奨ではない。その必要もない」と説明したという。

 知事は「一部誤解を与える表現は見直しに向けた取り組みが明言された。経理処理もおおむね適切」などと補助金を支給すると表明。「肖像画があることをもって、許し難い行為だから補助金を止めるというのは行き過ぎ」と述べた。教科書改訂時の13年には見直し状況を確認する方針。

 知事は、第2次大戦中に米国が日系人を敵性外国人として強制収容し、40年以上たって謝罪、補償したことに触れ、「外交上の問題から感情的になり判断を誤ってはいけない。歴史に学ぶことが必要だ」と述べた。

 今回の支給決定により、朝鮮学校5校に交付される県補助金は4100万円。