2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧
『環――歴史・環境・文明』(藤原書店)57号に 「詩獣たち」第14回、「死を超えて汽笛は響く―小林多喜二」 を書いています。 なぜ今回多喜二を選んだか。 この連載では、詩人たちが、時代と宿命にいかに詩を書くことで抗ったかを それぞれの生の内側から…
2014/5/19 京都新聞朝刊「詩歌の本棚/新刊評」 河津聖恵 四月十七日ガルシア・マルケスが亡くなった。『百年の孤独』の作者であり「魔術的リアリズムの旗手」として知られる作家は学生時代、小説と共に詩を書き始めた。自伝によれば、当時作家を含むコロンビ…
虻と風になった詩人―追悼・吉野弘 「緑の葉は光合成をいとなむ/私の言葉は何を?」(『北入曾』扉) 河津聖恵 吉野弘さんが亡くなった。生前お会いすることはなかったが、時間が胸の高さで過去に向かいおのずと透明化していく。切ない、静かで深い悲しみで…