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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

朝鮮学校への「高校無償化」制度即時適用を求める詩人の要請書賛同者

朝鮮学校への「高校無償化」制度即時適用を求める詩人の要請書へ賛同して下さった方々のお名前を、abc別に下記に記載します。多くの方々から賛同を頂け、大変嬉しく思っております。どうもありがとうございました。なおabcの区別が煩瑣だったようで申…

1月25日付「しんぶん赤旗」掲載エッセイ│「人間は人間を目指し続ける」

2012年1月25日付「しんぶん赤旗」朝鮮学校無償化除外から2年人間は人間を目指し続ける─ソウルの合同出版記念会 海こえた共感 河津聖恵 2010年2月、鳩山元首相は、当時の拉致大臣の要請を受け、朝鮮学校を高校無償化の対象から当面除外すると宣…

賛同いただける方へのお願い

詩人の要請文への熱いご賛同に感謝いたします。賛同を募ってからまだ間がないのに、予想以上に多くの方々からご賛同頂き、驚いております。コメントも次々と寄せられ、朝鮮学校の高校無償化からの除外がいかに理不尽で、多くの人の心に衝撃的であったのかを…

賛同をお願いします!「朝鮮学校への「高校無償化」制度即時適用を求める詩人の要請書」

★朝鮮学校に無償化を求める要請文への賛同のお願いです!★ 転載歓迎! 2011年1月23日現在、朝鮮学校の無償化は、一向に実現の見通しがついておりません。昨年8月末に菅前首相が手続き再開を指示しましたが、その後12月には金正日総書記の逝去を口…

詩「プロメテ」(シモーヌ・ヴェイユ)

シモーヌ・ヴェイユは九篇の詩を残しています。 1937年(二十七歳)頃に書かれた「プロメテ」を紹介します。ヴァレリーにも高く評価された作品です。前作の「稲妻」(29年)から大分間があいています。『シモーヌ・ヴェイユ詩集』の小海永二氏のあとが…

現代詩手帖特集版『シモーヌ・ヴェイユ─詩をもつこと』

現代詩手帖特集版『シモーヌ・ヴェイユ─詩をもつこと』(思潮社)が出ました! 生誕百周年である2009年に企画され、同年に刊行予定でしたが、予定をかなり過ぎての、けれどそれだけに満を持しての刊行です。 今村純子さんは刊行のコンセプトを以下のよう…

1月16日付京都新聞朝刊・「詩歌の本棚」新刊評

辺見庸『瓦礫の中から言葉を─わたしの〈死者〉へ』(NHK出版新書)は、今詩を考える上で大きなヒントを与えてくれる一書だ。3.11以後、この社会をあからさまに覆いだしたメディアを中心とした空疎な言葉たち。だがじつはそれ以前から言葉と実体は離れ、…

石原吉郎「五月のわかれ──死んだ男に」

鹿野武一は抑留生活の後遺症で肝臓を病み、治療を受けながら薬剤師として働きました(一方で鹿野のように手に職のなかった石原はシベリア帰り=「アカ」といわれ、職を得るのに苦労したようです。 しかし鹿野は昭和三十年心臓麻痺で急逝します。ショックを受…

ペシミストの勇気(三)

なぜ鹿野は、自動小銃に囲まれた行進のさなか五列縦隊の外側へとみずから進みでたのか。みなが生き残るために内側に入り込もうとしたのに。あるいは誰もが他人が弱った隙をついて他人の食料を奪おうとさえしていた中でなぜみずから絶食を選んだのか。 鹿野が…

ペシミストの勇気(二)

取り調べの将兵は自分の訊問と鹿野の答えが行き違うのに根負けして切り出しました。「人間的に話そう」。このロシア語は囚人には独特のニュアンスがあったそうです。つまりこれ以上追及しないから協力してくれ=受刑者の動向について情報を提供しろという意…

ペシミストの勇気(一)

辺見庸さんの『瓦礫の中から─わたしの〈死者〉へ』で 石原吉郎のことばに接し、久しぶり全集をめくってみました。黒い布ばりの表紙の分厚い本体は、いつも聖書をおもわせます。 辺見さんは「私は告発しない。ただ自分の〈位置〉に立つ。」ということばを『望…

石原吉郎「位置」

昨日の記事で話題にした石原吉郎の、「位置」という詩を紹介したいと思います。 石原の生涯についてはウィキがありましたのでご参考下さい。→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%8E%9F%E5%90%89%E9%83%8E 短いですが難解な詩です(石原の詩の多くは…

辺見庸『瓦礫の中から言葉を─わたしの〈死者〉へ』(四)

辺見さんのこの著書の核には詩人石原吉郎の次のことばがあります。 私は告発しない。ただ自分の〈位置〉に立つ。 「告発しない」とは、現実から、あるいは告発する集団から、あるいは集団的な告発のことばから距離をおくこと。そしてただ自分の〈位置〉に立…

辺見庸『瓦礫の中から言葉を─わたしの〈死者〉へ』(三)

人間の空洞化は言葉の空洞化を引き起こし、さらに人間の空洞化を引き起こしていく。そして言葉の空洞化が進行し、さらにまた・・・。 「まるで謎のダークエネルギーが作用したかのように、表現容量が縮小してゆき、わざとらしいもの言い、そらぞらしい文言が…

辺見庸『瓦礫の中から言葉を─わたしの〈死者〉へ』(二)

あの日、何が壊されたのか。「故郷が海に呑まれる最初の映像に、わたしはしたたかにうちのめされました。それは、外界が壊されただけでなく、わたしの『内部』というか『奥』がごっそり深く抉られるという、生まれてはじめての感覚でした。叫びたくとも声を…

辺見庸『瓦礫の中から言葉を─わたしの〈死者〉へ』(一)

辺見庸『瓦礫の中から言葉を─わたしの〈死者〉へ』(NHK出版新書)。 今詩を考える上で鋭い洞察と大きな励ましを与えてくれる一書です。 3.11以後、この社会をあからさまに覆いだしたメディアを中心とした空疎な言葉たち。だがじつはそれ以前から言葉と実…

詩「炎色反応」(「詩人会議」2月号)

炎色反応 河津聖恵 問いかけになりたい問いかける者ではなく、問いかけそのものに──いつからか私はそう願っていた宇宙の片隅で 不思議な鼓動につき動かされ身も心も蝋燭のように溶かしてたった一つの光の疑問符となることを 四方から今 闇はかつてない深さで…

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。 正直少し浮かぬ気持での祝辞です。しかしそれだけにおめでとうという瞬間自分自身のつよい願いがおのずとこめられるのを感じます。それはまた今このときを生きるすべての人のさらには過去を生…