2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧
『薔薇色のアパリシオン 富士原清一詩文集成』(京谷裕彰編、共和国)は、戦前日本のシュルレアリスム運動の中心にいて、知的で幻想的なすぐれた作品で注目されながら、一冊の詩集も出さず1944年、36歳の若さで戦死した詩人の全体像を明かす貴重な一書だ。 シ…
HP「詩と絵の対話」を更新しました。 URLはhttps://www.shikukan.comです。 今月のゲストはヤリタミサコさんです。視覚詩の実作者としての体験から大変興味深いエッセイを書いていただきました。これまで日本と世界の視覚詩の歴史と交流などはなかなか知られ…
今の時代と一九三〇年代は似ていると言われる。技術や産業の発展、大衆消費社会、不況と格差の拡大、民主主義の機能不全、排他主義と戦争の足音―。最近シュルレアリスム関係の詩書の出版が相次ぐのも、偶然ではないだろう。一九三〇年代に興隆した日本のシュ…