#title a:before { content: url("http://www.hatena.ne.jp/users/{shikukan}/profile.gif"); }

河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

8月19日朝日新聞朝刊(京都版)記事

もう一紙、記事が出ました。今度は虎の三つ子と一緒です。なお始めに引用されているのは付録の京都朝鮮高級学校の作品集から。三年生の作品の一節です。

**********************

朝鮮学校無償化除外 抗議訴える詩集Image781_2

   私たちにあるものは ないはずの差別である
   私たちにないものは あるばずの権利である

 左京区に住むH氏賞受賞詩人の河津(かわづ)聖恵(きよえ)さん(49)らが、朝鮮学校が高校の授業料無償化から除外されていることに反対する詩集をつくり、18日、京都市内で記者会見を開いた。河津さんは「言葉による暴力と差別意識に危機感を抱くすべての人に読んでもらいたい」と訴えた。

 詩集「朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー」は河津さんらが呼びかけ、詩人ら79人の詩や短歌、俳句を集めて今月1日に自費出版した。京都朝鮮中高級学校(左京区)の高校生16人の詩も別冊で収録。「私たちにあるものは ないはずの差別である 私たちにないものは あるはずの権利である」などとうたう。

 作家で詩人の辻井喬(たかし)さんは、日中戦争前夜のころに父親が会社で朝鮮半島の人々を雇っていたことをつづり、差別の愚かさを告発する詩「オモニよ」を寄せた。映画評論を手がける比較文化学者の四方田犬彦さんは、異なる言語を強制されるつらさを体験してほしいと、日本語訳を付けずにハングルで詩を書いた。

 河津さんは今回、朝鮮学校の授業を見学した。「生徒と教師の信頼関係が強く感じられ、とてもいい学校だった。それを乱暴な言葉で批判する政治家がいる。言葉に敏感であるべき『うたびと』として、声を上げなければと思った」。詩集作りにかかわった高校教師の寺岡良信さん(61)は「在日の子どもたちが母国語を学ぶ大切な権利を守りたい」と話す。

 詩集は1部千円。初版800部は予約でほぼ完売し、今月下旬に増刷の予定。