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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

#連歌デモ 3018〜3068

3018人々を締め上げていく透明な手言葉の仮面を叩き割らねば 

3019知っていたチェルノブイリのひとのこと解ったのはこの国に生きて

3020君よその手のひらで愛しい人の頬を撫でたまえ それだけで人は優しく生きられる強くなれるから

3021撫子(なでしこ)の柔らな肌を忘れずに愛しき人も共に歩まん(3020へ返歌)

3022あなたの手のひらの温かさがわたしにちからをくれるの 温かなこころを小さな幸せを 優しさと一緒に示してくれるの(3021へ返歌) 

3023君の手がその温もりが勇気をくれる 知らずに笑う小さき君よ(3022へ返歌)

3024無邪気に触れる小さな君の手に いつもちからをもらってる 温かな温もりそっと確かめたくてまた触れてる 愛したいからこの小さないのちを(3023へ返歌)

3025小さき君小さき靴下小さき服 小さき身体に愛のみ溢れる(3024へ返歌)

3026投石の若人笑えぬこころでは幾度なりやひとを殺める

3027今日もまた普通の暮らし始まりぬ普通じゃないのは原発依存

3028心して心の夢の心には愛を謳うや世界に疼く/象徴の現実余り痛みして原発覆う悪夢そのもの/普通とは擦れの想いと思いしか今はマニュアル先に立つなり/継続の狂気続くや末世にはいのちの想い振り向きもせず

3029行きずりの乗客なれど強面の 君席譲りぬ盲たひとに/汽車の旅長く続けば笑み交わし やがてぼつぼつ身の上語る/この国に愛着あれば声合わせ 共に叫ばん原発廃炉と(3013「行く先知れぬ汽車に乗り込み…」へ返歌)

3030優しい雨がふるさとを濡らすように 傷つけた君の目にも優しい涙が溢れるように どうか平和を どうか未来を どうか新しいいのちのために 優しい雨

3031いかづちとどろきはげしき雨たゝきつける来たるべき世をあらはしてをるか

3032来るべき世のいまだ来たらずを雨は去りて美しき虹ぞ架くらむ 天はノアと結ばれし約束を守らんとす御文に綴られし言の葉のごとく(3031へ返歌。注:知人の息子さんが、震災後虹を見たとき「ママ、神様は滅ぼさないと約束してくれてるんだね」と言ったそうです。 その無邪気な言葉に希望は繋がってるような気持ちになります。 )

3033傷つけられても愛されたかったと 泣く君は 銀色を纏う あの小鳥みたい だから 抱き締めよう ずっと ずっと さびしがりやの小鳥さん 大丈夫 誰も傷つけないから 君の痛み悲しみを 僕ら 知ってるから (福島の若い女性へ)

3034ことのはをつづりつづけるはらからと今宵もつづらん「原発いらない」

3035ことのは一枚一枚てのひらに集めてあなたに贈りたい 原発廃棄といふ未来への扉(3034へ返歌)

3036言葉に拠りて欺き騙し傷つけ合い愛し信じて赦し合う我ら皆今日も泳ぐは言の波の海

3037傷つきても我は赦す人はみな弱き者 儚き者と知ればこそ 愛の意味 深さ 広さすら解らぬがいにしえの掟ゆえ

3038夕焼けの色は何色涙色子らを守りぬ修羅の色なり

3039この夕べ虹を見守る時ありて君よ明日も声を聞かせて

3040強制は誰もしてない命令もしかし夜ごとに苦しいのはなぜ

3041どの顔もいずれも近き彼岸かな白髪揃いて子孫を思わず

3042さまざまにしたり顔なる党首選経済という悪魔に魂売り

3043きりきりと音なき音が響いてる壊してならぬいのちの悲鳴か

3044錆びた轍が軋むよに身心魂耐え忍ぶ音永き闘争幕下りる日迄(3043へ返歌)

3045ハヌルナピョンと空高くより全てを見守る父なる青空地に咲きし乙女の血潮曼珠沙華見えしか天より(3044へ返歌)

3046秋分に真西に沈む陽を拝み西方浄土を想いたり/マンジュスカの華赤く咲き熱き鮮血吐きて激情/苦しみと悩みに溺れる此岸より彼岸を見れば朱き花天界護りて境を分かち立ち塞ぎ/毒持つ花と誰ぞ知る虫も避け去る身を守る術凛と咲くその花の艶やかなりしか懐に小刀忍ばせ(3045へ返歌)

3047血のよに紅きマンジュシャカ 激しき思い忍ばせ我は叫ぶ ここは子らを見殺しにする国ぞと 悲しき突き抜けた青空 我の祖母のふるさとでハヌルと呼ばれし青空よ あまたの世界に伝えたまえ 我ら平和を望むと(3046へ返歌)

3048詠いたまへ人誰しもの内にある想ひは歌に掘り出したまへ(注:「仏サンを彫るんではない。木の中の仏サンを掘り出すんです」 と仰った仏師がいらっしゃると。 写真もそう。何かが「作品になるのを待って」いて、 人は「撮るだけ」だったりする。ならばそれは歌にも言えるはず。)

3049森に立ちたる樹の内に木霊は既に宿り給う声に従い鑿を入れ仏は自ずと息吹き産まるる/不動明王火の神よ原子炉の悪魔の炎 正しき炎に変わらざりしか力に依りて/慈愛に満つ聖観音嘆く涙の如来の願海暗き海揺れる小舟を導き給へ/入魂の仏祈り聞き入れ飢饉災厄除け祓い(3048へ返歌)

3050天地に生きとし生けるものが皆詠うは悪魔の竈祓えと(注:いつの間にかの3000首越え!寿ぎて一首。)

3051誕生日予定の日付しるしたカレンダー 生きていてください どうか来年は誕生日が迎えられるように

3052必需品だよな ちいさなきみの手にじいじが持たせた 紙パンツ もうきみはパンツをはけただろうか ゆめでいいからじいじにあってあげてね

3053去年よりは吹きくる風も変わりたる彼岸の華に出逢う頃にも(今日、今年初めての曼珠沙華にあって。3054と3055も同じ。)

3054頭垂れし稲穂の畔の曼珠沙華悼む如くに怒る如くに

3055彼の里に農(みのり)も華も汚されし深き怒りに我も添い立つ

3056賽の河原に子らを送るは人であらず 人の形した鬼そのもの それはこの国の長どもよ

3057愛し子を三途の川に突き落とし餓鬼修羅畜生地獄行き(3056へ返歌)

3058ありし日の母の面影を復元納棺師に教える君に 母を戻してあげたいせめて安らかな寝顔に(何日も泣きながら肉親を探した人たちのために)

3059夕焼けを眺めつ思ふ戦火で空を染めてはならぬ

3060夕焼け空茜に染めるは戦にあらず 日々の労苦終え家族のもとに帰る人々のもの(3059へ返歌)

3061夕焼けの紅空に滲みたりしや血の涙地上の争い映しわななき(3059へ返歌)

3062古の「秋の夕焼け鎌を研げ」我らは歌の焔を燃やす(3059へ返歌)

3063鍋の火弱く煮え切らぬまま半煮え野菜の日本国策

3064ぶつぶつと煮てりゃ野菜もいつかは茹だるだがそんなモン喰っても食えん(3063へ返歌)

3065投石の若人笑えぬこころでは幾度なりやひとを殺める

3066石礫幾たび胸に握りしか歌の礫を投げつける前(3065へ返歌)

3067逝きし子が塞の河原で石を積む山を崩せし鬼にも会わん(3066へ返歌)

3068我もあまた抱えるを言の葉に替える闇を射つとて(3066へ返歌)