一昨日雨をついて(というのも大げさですが)、若冲のお墓のある石峰寺(京都市伏見区)を訪れました。
思っていた以上に静かで優しく、緑ゆたかな美しい場所でした。お墓から裏山に進むと、竹林のあちこちに絵師がデザインした五百羅漢の石仏が無数に佇んでいました(残念ながら写真撮影は禁止なので、参考までにパンフレットの表紙写真を)。
61歳から10年間をかけて、尊敬する渡来僧の死を悼んで作られたというそれらは、すでに苔むしながら、何とも言えない生命感にみちていました。一つ一つ表情は異なり、それぞれに愛情深い。風化しながらそこに生きてあることをいとおしんでいるようです。絵師の純粋な悲しみと祈りは、いまも空気に染みていた。爽やかな竹の葉ずれと、時にうぐいすの声をまつらわせて。
250年前の絵師の心そのもののような、美しい空間に浸ることが出来ました。
追伸:ここ数年ツイッターやフェイスブックにやや偏重していましたが、ブログもちゃんと書いて行こうと思います。