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河津聖恵のブログ 「詩空間」

この世界が輝きわたる詩のプリズムを探しつづける。

アンガージュする二冊

今回、私たちは朗読会のために冊子を作りました。Image993
表紙の色は、アンソロジーの見返しと同じ、明るい萌黄色。
88頁、26篇の詩が収められています。

そして、はからずも同時期に
広島朝鮮初中高学校も生徒達のアンソロジー
『私たちも同じ高校生です』を作りました。
60頁、47名の作品が掲載されています。

これらは『朝鮮学校無償化除外反対アンソロジー』
が生んだいわば双子ともいえます。

これらの冊子にある詩は
ひとつひとつの文字が目につきささってきます。
これまで私が接してきた詩にはない力があります。
思いがダイレクトに言葉になっています。

もちろんダイレクトすぎるとか
「遊び」がないじゃないかとか
技巧をなおざりにしているのではないか
という意見も出るかもしれません。

しかしここには詩とは何かという問いに対する
アクチュアルでいて、しかも本質的な答え
が存在しているのはたしかです。
その答えとは
詩とは、現実との関係の中で自分をみつめてこそ生まれるものであり
その自己認識の足場に立ち、
他者に向かっていわばアンガージュ(投企・参画)して書かれるものだ
ということです。