京都はあまりの暑熱です・・。
そのせいか、ときおり記憶が消えたり、ねつぞうされたりしています。
さっきからどうしても思い出せなくてやや苦しんでいることがあります。
最近、なぜ詩を書き始めたかとたしかにきかれました。
「そこに自由があるから。過去をふりかえるのではなく、そこには前へ前へとすすむしかなく、宇宙が拡がっているから。詩は宇宙に直接、言葉によって身を任せることができるから。」
というような応答をしたと思います。
しかし誰と話していたのでしょうか・・・
酔っていたような気もします。
しかし最近そんな親密な会話をする機会があったでしょうか。
そのときふわーっと気分がよくなって
私にしては久しぶり重力からのがれて
舌が夢のように動いて語り続けました。
つづいて詩人で誰が好きかときかれて
「高校生の頃は谷川俊太郎だったかな」(これは私の定番のこたえです)
「それと、宮沢賢治。銀河鉄道の夜が好きで、
高校生の頃、宇宙を列車でめぐる情景を描く詩を書いたことがあるんですよ」
と
自分としては珍しいことに
生まれて三番目に書いた詩のことを話したのでした。
その詩のタイトルはじつは思い出せないのですが
宇宙の美しい草原を天上の列車でゆきつつ
しかし宮沢賢治のそれのように次第にものがなしくなっていき
やがて緑が溶解し、緑の蒸気の息苦しさの中で
座席にすわっていた少女の幽霊が蒸発していく・・・
さいごは、
中原中也的なぎらぎらとした夏の情景が
宇宙いっぱいにひろがった詩でした。
ああタイトルは思い出しました!
「幽霊」でした・・・。
「高一時代」に投稿して
選者の山本太郎氏から「宮沢賢治の銀河鉄道の夜を想起する」
とほめられた?覚えがあります。
こんなことを書き出したのは
ちょっと一仕事終えたからというのもありますが
先ほどある方から
「銀河鉄道の夜」の美しい動画のお知らせをいただいたからです。
http://ch.nicovideo.jp/channel/ch2588
しかし、あんな忘れていた詩について
喜々として話した相手は誰だったのでしょうか・・・
夢だったような気がしてきました。
私もプラネタリウムに行って
忘れていた詩のすべてを思い出したいです。